2011年02月06日

住宅ローンは変動金利と固定金利のどちらがオトク?と悩める人は幸せだと思います

住宅ローンは「変動金利」と「固定金利」のどちらがいいのか。総支払額で考えるなら、どちらが良いかは完済したときに初めて分かることです。「借りる前に優劣を決めるのは不可能」という点では丁半賭博と同じです。しかし、ファイナンシャルプランナーとして相談を受けたときは、どちらがいいかをアドバイスしなければなりません。

まずは、フラット35など固定金利の住宅ローンで希望する物件を手に入れられるか。ここから話はスタートします。今後、現在の水準よりも金利が大きく下がることはあり得ません。ゼロに近づくことはあってもマイナスになることはないわけですから。現在の安い固定金利でも返済がきついなら、それは身の丈に合っていない買い物です。もっと安い物件を探すか、頭金をためて借入額を減らしてください。

「変動の安い金利だったら借りられる」というのは、きわめて危険な賭けです。今のところ変動金利の住宅ローンが年1%を下回るような大バーゲン状態であり、これから上がることはあっても下がることは考えにくい。週刊ダイヤモンドの記事によると9割以上は変動金利を選んでいるとか(http://diamond.jp/articles/-/11031)。「どちらがオトクか」で変動金利を選択するならいいんですけど、「変動じゃないと返せない」という理由で変動を選んでいるとしたら大変です。

ギリギリでなんとか返済できるという水準であれば、迷わずに固定金利を選ぶことをおすすめします。ギリギリということは、少しでもバランスが崩れると返済不能におちいるリスクがあるということです。「返済がとどこおって、せっかく買った家を手放した上に借金だけが残る」という最悪のシナリオだけは避けなければなりません。短期的な返済額の低さに惑わされてはいけません。

固定金利の住宅ローンを組んでも余裕があって、繰り上げ返済もできそうだという見通しがある人なら、「固定金利と変動金利のどちらがオトクか」という問いが成り立ちます。余裕がある人なら固定金利と変動金利のどちらを選んでもかまいません。とにかくリスクを避けたいという方なら固定を選べばいいでしょう。しかし、あえて変動金利を選ぶという選択も魅力的です。

返済当初は返済額に占める利息の割合が高いものですが、現在の年1%という低い金利だと元金に回る部分が多く、最初の数年で借入残高を大きく減らせます。以下の表は3000万円の35年ローンで、変動が年1%、固定が年3%と仮定したときの数字です。変動の方が返済額が3万円も少ないにもかかわらず、元金に充当される額は2万円近くも多いのです。わずか2%の違いにもかかわらず、これほどの差が出てくるのです。毎月の返済額が少ないということは、それだけ繰り上げ返済にまわす原資を貯めることが可能になります。

  変動 固定
金利 年1% 年3%
返済額 月84,686円 月115,455円
(初回の利息) 25,000円 75,000円
(初回の元金) 59,686円 40,455円

これから何年か現在と同じ低い金利が続いたとします。その間に変動の安い金利で元金を大きく減らすことができれば、将来的に金利が上昇したとしても負担増は最小限におさえられます。利息は元金の大きさによって変わってくるので、元金が減っていれば利息も小さくなるからです。

繰り返しになりますが、固定と変動のどちらがオトクだったが分かるのは住宅ローンを完済したときです。どちらを選んでも勝率は五分五分だと思います。こういう勝負ができるのもある程度の余裕がある人だけ。たとえ賭けに負けても破綻することはないわけですから。余裕がない人は負けた時点で人生が狂ってしまうので、迷わずに固定金利を選ぶことをおすすめします。



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