2011年02月11日

フラット35Sは利用者にとって涙が出るほどありがたいけど、銀行にとっては民業圧迫?

先日、ダイヤモンド・オンラインに「メガバンクから消える「固定金利」」という記事が掲載されました(http://diamond.jp/articles/-/11031)。なんとメガバンクの住宅ローンでは、変動金利タイプが9割を超えている。固定金利の住宅ローンは1割を切っているというのはショッキングな数字ですね。

記事の主張はこの一文に現われています。

変動型への偏重は、住宅を売りたい販売業者、運用先を確保したいメガバンク、目先の返済額を低く抑えたい利用者──という三者の思惑が一致した帰結でもあった。

その裏には、「今後、金利上昇のリスクがあるのに変動金利の住宅ローンをすすめる販売業者や銀行はけしからんし、目先の利益につられて変動金利を選ぶ利用者に問題がある」という考えがすけて見えます。

「変動金利が9割」という数字は別のところでも見たことがあり、ダイヤモンド・オンラインの記事を読んだときもスルーしていました。しかし、楽天日記さんはブログでこの数字を別の角度から検証しています。住宅金融支援機構の調査によると、変動金利を選択する利用者は全体のせいぜい5割くらい。メガバンクに限れば変動金利が9割に達するかもしれないが、フラット35などを含めた全体で考えると変動金利の割合はもっと下がるというのです(http://fpdiary.blog23.fc2.com/blog-entry-145.html)。

また、日本経済新聞の今日の朝刊では、「住宅機構「フラット35」申し込み2.5倍 金利優遇で」という記事がのりました(http://s.nikkei.com/eXqluE)。2010年1月から「フラット35S」という金利優遇策が登場して、優良住宅については当初10年間の金利を1%引き下げるというもの。なんと金利負担が重いはずの当初10年が年1%台という驚きの低金利で借りられます。

記事の中では、大手銀行から「市場金利からかけ離れており、民業圧迫だ」とこのフラット35を批判する声が出ているとのこと。確かに民間の銀行だとこんな金利で貸し出すのは到底不可能でしょう。当然、固定金利を選択したい利用者はフラット35にすべて流れてしまい、銀行は変動金利の住宅ローンを売っていかざるをえないはず。

私も5~6年前に住宅ローンを借りましたが、そのころは銀行の固定金利ローンもフラット35も利用者から見たおトク度では拮抗していました。金利だけを見るとややフラット35の方が低いのですが、フラット35は団体信用生命保険の保険料が外枠になっているので、実際の負担では両者に違いはありません。結局、私は某メガバンクから借りることにしました。

そういう立場から見ると、フラット35Sの「当初10年間は1%優遇と」いう制度はめちゃくちゃうらやましいですよ。いくら景気刺激策とは言っても「やりすぎ」の感があります。銀行が「民業圧迫」と怒る気持ちも分からなくはありません。だから、「メガバンクの住宅ローンで変動金利が9割を超える」という数字だけを見て、銀行の貸し出し姿勢を批判するのは違和感がありますし、利用者の大多数は目先の返済額の安さだけに注目していると見るのも現実に即していないと思います。

(追記)
すみません。名前間違えてました。楽天日記さんじゃなくって、楽天家業さんです。楽天日記は楽天家業さんのブログのタイトルです。



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