2011年03月05日

交通事故の加害者となったら損害賠償の額はいくら? 全国の裁判所で計算式は統一されている

今日、外を歩いていると、携帯電話を片手で操作しながら走る自転車が。「危ないなあ」と見ていたら、交差点で他の自転車とぶつかりそうになってました。幸いなことに大きな事故にはならなかったけど、相手にケガをさせたり、もし打ちどころが悪くて死亡事故になったりしたら大変ですよね

事故で加害者になって相手を死なせてしまったとき、損害賠償の額がいくらになるのか。「命の値段」という本がありまして、計算方法が細かく紹介されています。事案によって金額は違ってきますが、計算方法は全国の裁判所で統一されているらしいです。

被害者が死亡した場合の命の値段の算定式

命の値段=葬儀費用+慰謝料+逸失利益+弁護士費用
逸失利益=(事故前1年間の年収)×(1-生活費控除率)×(就労可能年数に対応する中間利息控除係数)

逸失利益というのは、被害者がいきなり命を奪われることで失われた利益のこと。67歳(もしくは平均余命の2分の1)まで働き続けるとして、その間に得られる収入から生活費を引いたもの。事故前の年収が多い人ほど逸失利益は大きくなりますが、子どもとか学生、無職、専業主婦の場合は平均値が使われるらしい。

逸失利益の中にある「就労可能年数に対応する中間利息控除係数」というのがちょっと難しい。将来にわたって何十年に分割して手にするはずの収入を現時点で一括して受け取るとすれば、単純に「1年間の年収×就労可能年収」で計算するともらいすぎです。一定の利息が得られると考えて、その利息分を差し引いた金額が現時点での逸失利益となります。その調整を行うのが「中間利息控除係数」であり、ホフマン式とライプニッツ式の2つがあるとのこと。詳しくは本を読んでください。

で、気になるのが実際の「命の値段」がいくらになるのか。本の中ではたくさんの例が示されています。以下では一部について結果だけを紹介しますが、実際にはもっとたくさんの例があり、その計算式についてもそれぞれ記載されています。

45歳大卒男子・一家の支柱・年収880万円
→(9570万円~1億2131万円)+弁護士費用

27歳高卒男子・独身・年収410万円
→(6585万円~8635万円)+弁護士費用

49歳女子・夫婦で新聞販売店を経営
→(4742万円~5946万円)+弁護士費用

35歳高卒専業主婦・一家の支柱に準ずる者
→(5594万円~7817万円)+弁護士費用

5歳の男児
→(4356万円~5259万円)+弁護士費用

60歳男子(失業中)・一家の支柱
→(5225万円~6277万円)+弁護士費用

年齢や性別、職業、収入によって命の値段が変わるのは感情的にどうかと思いますが(本の中ではその是非についても論じられています)、とにかく気をつけたいのは自分が加害者にならないようにすること。携帯電話を操作しながら自転車に乗るとか、雨の夜に片手に傘をもって無灯火で自転車に乗るとか、わざわざ危ないことをして事故を引き寄せるのはやめたいものです。

命の値段 (講談社プラスアルファ新書)
命の値段 (講談社プラスアルファ新書) 山本 善明

講談社 2001-05


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