2011年03月27日

災害による停電に備えて太陽光発電を導入する価値はあるか? コストを考えれば蓄電池が現実的

災害による停電に備えて「太陽光発電」を導入しようと考えてる方も多いのではないでしょうか。屋根に太陽電池を並べておき、普段はそこで発電した電気を電力会社(東京電力や関西電力など)に売る。災害などで停電したときでも、晴れていれば電気製品を使える。

災害時に太陽光は当てにならない?

しかし、こちらの記事によると(http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column/20110323_434311.html)、災害時の非常用電源として太陽光発電を使うにはいくつか問題がありそうです。

  • 太陽電池の直流の電力を交流に変換するパワーコンディショナーが停電時は働かない。
  • 「自立運転」に切り替えるとパワーコンディショナーの非常用コンセントから交流の電源をとれるが、非常用コンセントはオプション扱いになっている。
  • 非常用コンセントからとれる電力は最大でも1500Wまで。いくらたくさんの太陽電池を並べていても1500Wを超える部分はムダになってしまう。
  • 使用中に日が当たらなくなると出力が急激に低下する。パソコンなどを安定して使うのは難しい。出力を超える量を使っていると、電源がとつぜん切れてしまう。

太陽光発電を導入するには1KWあたり50~65万円くらいの費用がかかります。3KWであれば150万円以上の費用が必要になるわけで、災害への備えを主目的とするにはコストがかかりすぎ。しかも、実際に災害が起きたときにどこまで役に立つかも分からない。みそろ「光熱費が安くなる」「二酸化炭素を出さずにすむ」などが主目的で、災害のときは「ひょっとすると役に立つかも」くらいに考えておいた方がよさそうです。

太陽光発電への投資を回収しようとすれば、オール電化に切り替えて電力会社から電気代の割り引きを受けなければなりません。しかし、割引制度を確認しようと東京電力のオール電化のサイトにつないでみると(http://www.tepco-switch.com/)、「当コンテンツは3月18日をもちまして休止することになりました」とのメッセージが。計画停電を実施している状態でオール電化を推進するわけにもいきませんよね。

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今回の災害で分かったのは、家庭のエネルギー源も電気やガス、灯油などに分散させておくべきだということです。エアコンやホットカーペットなど電気を使う暖房器具しかないと停電がおきたらこごえてしまいます。これからはオール電化という選択肢はやめておいた方がよさそうです。

発電機はメンテナンスが大変

太陽光発電に期待できないとなれば発電機はどうなんだろうか。縁日の屋台なんかで見かけるアレです。発電機のキーワードで調べてみると、ヤマハやホンダが発電機を作っているんですね。ガソリンをモーターで回して発電するのでバイクメーカーが強いということなんでしょう。

しかし、発電機も災害用に向いているとは思えません。発電に使うガソリンが非常時に調達できるか疑問ですし、ガソリンを家庭で備蓄するのは難しい。ガソリン専用の保存容器を使う必要があり、しかも長期間の保存では変質してしまいます(せいぜい半年から一年くらいか)。また、発電機にはエンジンオイルも使用するのでメンテナンスも面倒そうです。いつ来るか分からない災害に備えて10万円以上もする発電機を購入し、さらに定期的にメンテナンスをするというのは非現実的でしょう。

ホンダは「enepo」という発電機は、カセットコンロのボンベを使って発電できます(http://www.honda.co.jp/generator/enepo/)。これなら燃料の備蓄も簡単で、メンテナンスの手間がかからないかもしれません。でも、発電機の最大の問題は室内で使えないことなんですよね。普段からアウトドアで活用する機会があるならいいでしょうが、やはり非常用に持つのは効率が悪そうです。

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ちなみに同じことを考えている人は多いようで、発電機は震災後に注文が激増しているみたいです(http://www.asahi.com/business/update/0326/TKY201103260149.html)。

東日本大震災後の電力不足で、小型発電機の需要が急増している。製造する各社は増産を急ぐが、部品不足で思うに任せず、輸入を増やすことも検討している。

小型発電機は、ガソリンやガスでエンジンを回して電気を起こす。キャンプなどレジャー用のほか、工事や消防用の照明など業務用にも使われる。2010年の市場規模は国内で8万台程度で、ホンダやヤマハ発動機、富士重工業などが製造している。

普段はそれほど売れないが、震災後は一変。「通常の5倍程度の注文が来ている」(ホンダ)。各社はまず、被災地向けに多く寄付したが、計画停電が始まった関東地方でも需要が急増した。

カセット型ガスボンベ2本を使うホンダの「エネポ」は手軽さが人気で、価格は10万円程度。最大出力は900ワットで、照明はもちろん、暖房器具でも2畳用の電気カーペットぐらいなら使える。200ワット程度の使用電力なら、連続で最大2時間程度使える。

暖房器具に発電機を使うという話ですが、わざわざガスボンベで発電してカーペットを暖めるという効率が悪いことをしなくても、カセットコンロでお湯をわかして湯たんぽで暖を取った方がいいんじゃないかと思うのですが…。

バッテリで通信手段だけは確保するのが現実的

コストや使い勝手を考えると、アウトドア用のバッテリを何個か用意しておくという方法がもっとも現実的かもしれません。1~2日の停電であれば通信機器や小型テレビ、パソコンへの電源を確保することができるはず。暖房や炊事は電気でなく、石油ストーブやカセットコンロなど別のエネルギー源でまかなうのが適当だと思います。

バッテリについてはこちらのページで紹介しましたが、ディープサイクルバッテリが最適です(http://moneylab.ldblog.jp/archives/51695835.html)。バッテリがひとつ1万5000円くらい、専用の充電器が2万円くらい。この他にバッテリから100Vの交流電力を作るインバーターが必要になりますが、これは1万円以下で買えるようです。太陽光発電や発電機に比べてればずっと安上がりです。

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この記事へのコメント

1. Posted by tokyotowerlover   2011年03月27日 22:25
うちはPVつけてます(もともとCO2削減が目標だったんですが)。災害時には携帯充電くらいならここから、って業者の方に説明受けました。なので、最初から災害時のあてにはしてなかったです。ちなみに、東京ガスのダブル発電ですが、ガス発電の装置も基本、電力でエンジン起動するので、災害時の自家発電としては不十分らしいです(うろ覚えですが)。なので、昼間太陽が出てる時に作った電気を、電力会社に回すのではなく、自宅で蓄電できる設備が次にほしいなと思っています。その電力で東京ガスのエネナントカが使えれば家庭の電力はそれで(完璧とは言えないが)ある程度まかなえるはずなので。。。
2. Posted by 佐々木   2011年03月29日 00:33
なるほど。非常時の説明もあったんですね。我が家は建坪が10坪くらいで、2KWくらいしか乗せられず、コストが見合わないので見送りました。もちろんCO2削減の効果はあるんですが、そのために百何十万円というのは。。。でも、今後、太陽光発電の補助を拡大することも検討されているみたいなので、また考えてみようと思います。

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