2011年04月17日

震度6強の地震で古い木造家屋の半数以上は全壊する。保険や備蓄よりも家屋の強化が最優先課題

地震への備えをするには、地震によってどういう被害を受ける可能性があるかを知ることが重要だと思います。私は東京都に住んでいますけど、いちばん怖いのは首都直下地震(関東大震災タイプ)ですね。

内閣が設置した中央防災会議では、首都直下地震や東海地震など発生確率が高い地震についての被害想定をネットで公開しています(http://www.bousai.go.jp/syuto_higaisoutei/index2.html)。その中で首都直下地震が発生した場合、震源の場所によってどの地域がどれくらいの震度になるかも予測しています(http://www.bousai.go.jp/syuto_higaisoutei/pdf/higai_gaiyou.pdf)。東京湾北部を震源とするM7.3の地震が起きた場合、私が住んでいる東京都豊島区では震度6弱から6強の揺れになるそうです。

image

被害想定では揺れの大きさだけでなく、どれくらいの建物被害や人的被害が出るかも予測しています。もし冬の夕方18時で毎秒15メートルという強風が吹いていた場合、約85万棟の建物が全壊(および火災消失)し、約1万1000人の犠牲者が出るという予測です。

image

被害想定は過去の地震の調査に基づいています。その中に揺れによる建物被害がどれくらいあるのかを示すグラフがあります。1971~1980年に建築された木造建物の場合、震度6強で半数が全壊し、1970年以前の木造建物では71%が全壊するとのこと。1981年以降に新しい建築基準法の基準で建てられた木像建物でも震度7になると半数近くが全壊するという調査結果があります。

image

このグラフを見ると、古い木造の家屋に住んでいる方は「地震保険に入っておこう」「水や食料は最低でも3日分は備蓄しておこう」なんて対策はあまり意味がなく、まずは住宅の耐震性を高めることを最優先で考えるべきだと思います。家屋が倒壊してケガをしたり、命を落としてしまったら、どんな保険や備蓄も意味がありません。

首都直下地震は30年以内に70%の確率で発生すると予測されているので、すぐにでも対策を始めるべきだと思います。地方自治体は耐震診断や改修工事に対して補助金を出しているので、そうした制度もしっかり利用しましょう。東京の場合はこんな制度が用意されています(http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/kenchiku/taisin/kn_t05_2.pdf)。

ちなみに地震が起きる危険性を知りたいときは、こちらのサイトで調べられます(http://www.j-shis.bosai.go.jp/)。でも、確率はあまり当てにはならず、日本全国どこでも同じように危険があると考えておいた方がよさそうです。

image

一方、マンションなど非木造の建物の場合、新しい建築基準法で建てられたものなら全壊することはほとんどないようです。別のところで聞いた話ですが、新しいマンションのほぼすべては無事で、壊れたものは手抜き工事が原因になっているとか。しかし、比較的新しいマンションでも、倒れた家具や電化製品で被害を受けた方が多いので、揺れに耐えられるように固定(もしくは不要なものを処分)することからまず考えてはどうでしょうか。

image

どちらにせよ、首都圏や東海地方に住んでいる方は、中央防災会議が公表している被害想定のデータに目を通しておくことをおすすめします。被害をイメージすることで自分にとってどんな備えが必要なのかが見えてくると思います。

間違いだらけの地震対策 間違いだらけの地震対策
目黒 公郎

旬報社 2007-10
売り上げランキング : 126258

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
東京直下大地震 生き残り地図―あなたは震度6強を生き抜くことができるか?! 東京直下大地震 生き残り地図―あなたは震度6強を生き抜くことができるか?!
目黒 公郎

旬報社 2005-08
売り上げランキング : 2026

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


トラックバックURL

コメントする

このブログにコメントするにはログインが必要です。