2012年05月14日

フリーランスの老後の備えは、まず公的な制度を活用する。民間の金融商品よりもずっと有利

フリーランスが老後の生活費を積み立てる場合、まずは公的な制度(確定拠出年金や小規模企業共済など)を活用すべきです。それで足りない部分は民間の金融商品を使うことになりますが、公的な制度をまったく利用しないのはもったいない。

その理由は2つあります。

まずは、積み立ての利回り自体がいいのです。「小規模企業共済」の場合、予定利率は1.5%程度。メガバンクの定期預金は10年でも年利0.12~0.15%ですから、10倍近くも利回りが高いわけです。

もう一つは、公的な制度では保険料や掛金がすべて所得控除の対象になります。払い込んだお金が経費として認められるため、課税所得が少なくなります。その分だけ税金(所得税や住民税)が安くなります。

フリーランスの場合、売上のすべてに税金がかかるのではなく、売上からまずは経費を引きます。さらに配偶者控除や扶養控除などの所得控除を引きます。その残りが課税所得となるわけです。公的な制度を使った積み立ては全額が所得控除の対象となるので、積み立てをしながら節税もできてしまいます。

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この所得控除の効果がかなり大きい。たとえば、課税所得が300万円の場合、税率(所得税と住民税の合計)は20%です。毎月3万円ずつ公的制度で積み立てる場合、一年間に支払う額は36万円。税率20%をかけ算すれば、年間で7万2000円(360,000×0.2)も税金が安くなる計算です。

現在40歳の人が小規模企業共済に加入し、毎月3万円ずつ積み立てていくとしましょう。60歳時の受取額は835万9200円になります。ところが、税金が一月あたり6000円軽減されるため、実質的な掛金は毎月2万4000円です。エクセルのRATE関数で計算してみると、節税分を考慮した実質年利は3.54%という大きな数字になります。

リスクがほぼゼロで、ここまで利回りがいい金融商品なんて、今ではどこを探しても見つからないはず。せっかくいい制度が用意されているのだから、フリーランスは公的な制度(確定拠出年金や小規模企業共済、国民年金基金)の仕組みをきちんと理解し、使いこなす必要があります。

小規模企業共済とは
中小企業の役員や個人事業主が、退職金を積み立てるための制度。退職時や廃業時にそれまで積み立ててきた共済金を受け取れる。途中で解約することもできるが、短期間で解約すると払い込んだ掛金に満たない共済金しか受け取れないことも。
http://www.smrj.go.jp/skyosai/

これらの制度を活用して貯蓄を殖やしたり、老後に備えた積み立てを行う方法は、6月10日の勉強会(東京・池袋で開催)でも詳しく説明します。勉強会についてはこちらをご覧ください(http://kokucheese.com/event/index/37504/http://moneylab.ldblog.jp/archives/51825070.html)。



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