2012年05月16日

フリーランスが資産運用するときの最適なポートフォリオとは?

「フリーランスが老後に備えて長期的に積み立てをするには、まず公的な制度を活用すべき。それで足りないときに民間の金融商品を使いましょう」と以前に紹介しました(http://moneylab.ldblog.jp/archives/51825337.htmlhttp://moneylab.ldblog.jp/archives/51825512.html)。公的な制度は税制面で優遇されているため、同じ金額を積み立てるにしても実質的な利回りがとても高くなるのです。

でも、公的な制度と一口に言っても「国民年金基金」「小規模企業共済」「確定拠出年金」の3つがあります。「この3つをどう使い分ければいいのか?」が次の問題になります。

  月掛金の上限 目的 特徴
国民年金基金 合わせて6万8000円 老後に受け取る年金に上乗せ(確定拠出年金は一括受取も選択可) 毎月一定額を積み立て。受給額は確定
確定拠出年金 運用商品を選択する。受給額は未確定
小規模企業共済 7万円 退職金の積み立て 毎月一定額を積み立て。受給額は確定

ちなみにこれらの制度は会社員だと利用できません(確定拠出年金だは利用できることがある)。フリーランスなど個人事業主のための制度です。

インフレにもデフレにも対応できるように考える

いろんな考え方があるでしょうが、「国民年金基金:小規模企業共済:確定拠出年金=3:3:4」くらいの振り分けが良いんじゃないかと思います。月に5万円を積み立てるなら、それぞれ「1万5000円、1万5000円、2万円」です。

国民年金基金と小規模企業共済は、現時点で受給額が確定しています。銀行預金と同じように元本割れの恐れはありません。しかし、インフレによって物価が上昇すると、将来的に受給できる実質的な価値が目減りしてしまいます。

一方の確定拠出年金は、将来の受給額は運用実績によって変動します。今後の経済情勢によっては、積み立てた掛金を下回る額しか受け取れない可能性もあります。しかし、株式はインフレに強い資産なので、株式中心に運用すればインフレが進んだときは受け取れる額も増えている可能性が高い

要するに「国民年金基金/小規模企業共済」と「確定拠出年金」をバランスよく持っておけば、経済情勢がどうなろうとも損失を最小限におさえられます。インフレが進んだときは確定拠出年金が利益を出してくれるはずだし、反対にデフレが続いたときは国民年金基金/小規模企業共済の実質的な価値が上昇しています。

株式の比率は抑えめが安全

確定拠出年金を40%にしたのは理由が2つあります。まずは、今後しばらくは急激にインフレになるとは考えにくいため、あまり株式の比率は高くしない方がいいんじゃないかと思います。もし急激にインフレが進みそうであれば、そのときに比率を見直せばいいのです。

もう一つの理由は、確定拠出年金の比率が高すぎると精神的なダメージを受ける恐れがあるため。株式を中心に運用するのであれば、運用残高はかなり大きく上下します。受取時にプラスになっていれば大丈夫とは言え、運用中に元本割れの数字を見るのは気分的に良くないもの。

この他に民間の金融商品で運用をする場合も、同じように株式などリスクが高い資産は比率を半分程度にとどめておいた方が安全です。株式を40%にとどめておけば、もし株価が半値に暴落しても、資産全体から見た損失は2割程度におさえられます。

以前の私は「資産運用で大きく増やそう!」と株式(特に新興国株式)の割合をかなり高めにしていました。でも、運用残高が乱高下するので、資産運用という作業自体を楽しめる人でないと、長期的にやるのは難しい気がします。他にもいっぱい悩みがあるのに、わざわざ新しい悩みを増やすのもバカバカしい。

そういうわけで、最近は「リスクの最小化」を最大の目的として、ポートフォリオ(資産の配分)の組み替えを進めています。株式の比率が半分を下回ると、気分的にはかなり違ってきました。「3:3:4」という数字はこうした反省を元にした数字です。

これはあくまで私の個人的な考え方なので、皆さんの懐具合や性格などを考えに入れて、最適なポートフォリオを探してみてください。「人生はバクチだ」と考えるなら、株式にすべて突っ込むというのもありです(でも、フリーランスという立場自体がバクチなので、資産運用でもバクチをうつのはどうなんでしょうかねえ。本業で一発当てるのを目指した方が…)。

フリーランスが貯蓄を殖やしたり、老後に備えた積み立てを行う方法は、6月10日の勉強会(東京・池袋で開催)でも解説します。勉強会についてはこちらをご覧ください(http://kokucheese.com/event/index/37504/http://moneylab.ldblog.jp/archives/51825070.html)。



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