フリーランスにおすすめ。「ひかり電話」なら3つ以上の電話番号を持つのも簡単民間の個人年金保険で、国民年金と同水準の年金を受け取ろうとすると、2倍の保険料が必要になる!

2012年07月15日

「若い世代は国民年金は払い損」はウソ。フリーランスなら未加入の方が損をする

「現在の40代より下の世代は、年金は数千万円の払い損。保険料として支払った額よりも年金として将来受け取る額の方がずっと少ない」という話があります。だから、フリーランスの方の中には「国民年金は払わないよ。自分で積み立てた方がいい」と言う方が少なくないようです。しかし、「国民年金が払い損」というのは間違いです。

払い損は厚生年金の話。国民年金1号の収支はプラス

世代間格差で若者が損をするという話は、内閣府経済社会総合研究所の「社会保障を通じた世代別の受益と負担」という論文に出てきます(http://www.esri.go.jp/jp/archive/e_dis/e_dis290/e_dis281.html)。確かにその中には公的年金について「1960年生まれ以降では生涯収支がマイナス」になるという記述がありますが、もう少し読み進めると年金別の話が出てきます。そこでは「公費負担の大きい国民年金1号被保険者の受益超過となっている」という記述が。

要するに収支がマイナスになるのは厚生年金や共済年金であって、フリーランスや自営業者が加入する国民年金1号についてはプラスになるという試算です。下にグラフを貼り付けますが、国民年金1号はどの世代もわずかながらプラスになっていますね。

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国民年金(基礎年金)については、加入者の保険料だけで運営されているのでなく、国が2分の1を負担しています。厚生年金には税金が投入されていないのでマイナスですが、国民年金の半分は税金が投入されていてプラスになります。別の見方をするなら、国民年金に加入していない人も税金を通じて国民年金を支えているわけで、加入しないということは税金分の受給する権利をみずから放棄するようなものです。

障害年金や遺族年金がもらえないことも

国民年金は老後のためのもとの考えられていますが、未加入でいると障害年金や遺族年金を受け取ることもできません。もしケガや病気で働けなくなった場合、国民年金の保険料を支払っていれば障害年金(1級が年100万円弱、2級が年80万円弱)をもらえる可能性がありますが、未加入や未払いの状態では何ももらえません。

さらにフリーランスや自営業者向けに、老後の生活資金を用意する制度として「国民年金基金」(http://www.npfa.or.jp/)や「個人型確定拠出年金」(http://www.npfa.or.jp/401K/)が用意されています。これも国民年金に未加入や未払いだと利用できません。これらの制度の掛金は全額が所得控除の対象なので、節税分だけ掛金が安くなると考えれば利回りはかなり高いものになります。自分で運用するよりもこれらの制度を利用した方が絶対に確実だしおトクです。

それでも「年金は破綻するに違いない」という考えから抜け出せない方は、ぜひこちらの記事「年金制度は崩壊しない! 確実にもらえる3つの理由」(http://allabout.co.jp/gm/gc/391475/)をご覧ください。

年金を損得で語るべきじゃないとは思いますが、フリーランスや自営業者には保険料を強制徴収する仕組みがない以上、損得の面を無視しても説得力はありません。少なくとも国民年金(第1号被保険者)については、数字を見る限りけっして不利な制度ではありません。

 

だまされないための年金・医療・介護入門―社会保障改革の正しい見方・考え方 だまされないための年金・医療・介護入門―社会保障改革の正しい見方・考え方
鈴木 亘

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