2013年01月08日

フリーランスが青色申告に切り替えると税金や保険料がこんなに安くなる。数百万円もの差が生まれることも

もうすぐ確定申告の季節がやってきます。仕事がらいろんなジャンルのフリーランスの方と話をするのですが、何年もフリーランスとして仕事を続けながら、「青色申告」ではなく、「白色申告」ですませている人も多いですね。そういう私も、独立したころは「青色申告って何? 青と白とどう違うの?」というレベルでした。

「青色申告」とは大ざっぱにいえば、「帳簿と申告書をきちんと作れば、その特典として税金を安くしますよ」という制度です。白色申告でも本当は帳簿を付けないとダメなんですが、青色申告では「複式簿記」というやり方できちんと帳簿を付けた上、税務署に「貸借対照表/損益計算書」を提出する必要があります。

気になるのは、青色申告でどれくらい税金が安くなるのか。青色申告の特典の一つとして、65万円の「青色申告特別控除」があります。要するに経費が65万円分多く計算できるため、課税所得が減った分だけ税金が安くなるのです。さらに連動して国民健康保険や介護保険の保険料も安くなります。

下の図を見てください。税金の額を計算するとき、売上にそのまま税率をかけるわけではありません。売上から経費を引き算して、さらに社会保険料などの「所得控除」を引き算し、その残りの課税所得に対して税金の額を計算します。青色申告を選択すると経費の部分が65万円増え、その分だけ課税所得が小さくなります。

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(※)上の図が当てはまるのは所得税と住民税。国保保険料は計算方法が微妙に違ってきますが、経費が増えると負担が減るという点は同じです。

経費が65万円増えると税金や保険料はどれくらい変わるのでしょうか。下の表が大ざっぱな目安です。課税所得の大きさによって所得税の税率は変わってくるので、課税所得が300万円の場合はだいたい20万円くらいは負担が減ります。課税所得の額が大きければ、税率が上がるので軽減額はもっと大きくなります。

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  税率/料率 軽減額 備考
所得税 10% 6万5000円 課税所得が300万円の場合
住民税 10% 6万5000円  
国保保険料 8.5% 5万5250円 東京23区の場合
介護保険料 1.5% 9750円 東京23区(40歳以上のみ)
合計 30% 19万5000円  
(※)税率/料率は2012年のもの。国保/介護保険の料率は地域や年度によって違ってきます。

これから20年間、フリーランスとして働き続けるとすれば、青色申告に切り替えるとおよそ400万円もの違いが出てきますよね。もしすべて貯蓄に回したとすれば、老後の生活資金の心配は半減しそうですし、リタイアする時期を前倒しできるかもしれません。

しかし、青色申告で申告書を出すには、前もって税務署に届け出が必要です(詳しくはこちらのページをご覧ください。http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/09.htm)。今年春の申告にはもう間に合いません。今年の3月15日までに届け出を出せば、来年春の確定申告から青色で申告できます。

青色申告は確かに面倒ですが、そこそこの稼ぎがあるフリーランスなら手間が増えても青色申告を選ぶだけでのメリットが十分にあるはずです。


(※)初出時は個人事業税も青色申告で軽減されると紹介していましたが、個人事業税については青色申告特別控除が適用されません。岡本様、ご指摘ありがとうございました。(2013年1月10日)

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