2012年05月15日
フリーランスなら投資信託を2割引で買える超おトクなシステムを利用できる
近ごろ、ネット証券が投資信託の積み立てに力を入れています。SBI証券の場合、毎月の最低積立金額が500円で、1000本以上の投資信託がラインナップされています。
でも、フリーランスが投信の積み立てを始めるのであれば、まずは確定拠出年金(DC、日本版401k)を使うべきです。DCは税制面で優遇されているので、ネット証券で普通に投信を購入するよりも実質的な利回りが圧倒的に良くなります。もし「月5万円ずつ積み立て」なんてやっている人であれば、その半分でもDCに回すべきです。
確定拠出年金とは、毎月一定額の掛金を支払い、それで自分の好きな金融商品を購入するもの(投信の他、定期預金、年金保険なども選べる)。フリーランスの場合、月6万8000円まで積み立てができます。そして、毎月支払う掛金で金融商品を買い増していき、60歳を過ぎてから老後の資金として引き出すことができます。もっと詳しく知りたい方はこちらのページからどうぞ(http://www.npfa.or.jp/401K/)。
DCの最大のメリットは、掛金(要するに投信の購入代金)がすべて所得控除の対象になるところ(所得控除はhttp://moneylab.ldblog.jp/archives/51825337.htmlも参考にしてください)。課税所得が300万円であれば、税率(所得税&住民税)は20%です。月5万円ずつDCで積み立てをしたとき、その20%に当たる1万円分だけ毎月の税金が安くなるわけです。つまり、実質負担4万円で5万円分の投信を買えるという超おトクなシステムになっています。なお、税金の軽減される幅は所得の大きさで違ってくるので、所得が多い人はもっと税金が安くなります(反対に所得が小さいと軽減の割合も小さい)。
さらに掛金で運用したときの売買益について税金が発生しません。普通にネット証券で投信を買いって値上がりしたところで売却すると、利益に対して10~20%の税金がかかります。DCではこの税金を支払う必要がないので、価格を見ながらこまめに売買することができます。
ただし、DCは老後に受け取る年金を積み立てるためのもので、60歳になるまで引き出しはできません。当面必要な生活費や子どもの教育費を準備するためには使えません。また、自分で適切な金融商品を選択して運用する必要があり、選択を間違えると将来的に掛金を下回る額しか受け取れない可能性も。「掛金を支払うだけで放置」というわけにはいきません。
当面の生活費や教育資金に困らないのであれば、積み立ての大部分はDCに回してもいいと思います。また、現時点で余裕がないとしても、ある程度は税制面で優遇されたDCで運用することが将来の安定のためにはおすすめです。
ちなみに、この制度(個人型DC)をフルに活用できるのはフリーランスや自営業者のみ。企業年金がある会社に勤めていると加入できませんし、企業年金なしの会社員だと掛金の額は月2万3000円が上限です。フリーランスなら有利な制度で月6万8000円まで積み立てができるのですから利用しない手はないと思います。加入方法はこちらのページから(http://www.npfa.or.jp/401K/join/)。
確定拠出年金(DC)を活用して老後に備えた積み立てを行う方法は、6月10日の勉強会(東京・池袋で開催)でも解説します。勉強会についてはこちらをご覧ください(http://kokucheese.com/event/index/37504/、http://moneylab.ldblog.jp/archives/51825070.html)。
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